キャラバンの最後は 福島県田村市の蓮笑庵さんにお邪魔しました。
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蓮笑庵は、1990年(平成元年)に 画工人渡辺俊明氏が 
天地に絵を描くように自ら設計し、庭を造り、
人も自然も互いに対話し喜びあえる美の浄土を願って作ったアトリエです。
山を縫うように建つ建物は、工房、アトリエ「雑花山房」、応接空間「万菜」、絵本館など 
それぞれの性格を持ち、国内外の美術工芸品を所蔵した暮らしの空間でもあります。

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24年に渡り芸術と自然を愛する人達の憩いの場となってきましたが 
2005年(平成17年)の俊明氏の没後は、共に感じ、学びあうご縁館としてアトリエは解放され、
さらに 2011年の東日本震災後は奥様の渡辺仁子さんにより、
周辺の豊かな自然環境を活かした「くらしの学校」を開校。
思を共有する人々が深く物事を見つめ、いのちを考える学び舎となりました。

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原発事故後の大きく損なわれた福島の未来を 教育という切り口からアプローチし、
地域に根ざした衣食住の文化を改めて見直しながら、
地域の人に向けた「くらし」を学ぶ講座やワークショップ、
全国からの宿泊型集中講座の開催、復興現場の活動や課題について学ぶスタディツアー、
子ども向け保養&体験プログラムなど、
自然に寄り添い いのちの声を聴く様々な活動の「場」となっています。

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昨年のキャラバンで初めて伺った蓮笑庵さん
自然に寄り添いながらも凛と立つ夢のような空間に すっかり魅了されてしまいました。
奥さまの仁子さんとはその後もご縁をいただき 
名古屋においでの際には平田寺にもお立ち寄りくださっています。
こんな時だからこそ できることをコツコツと日々を丁寧に暮らす。
その大切を伝えてくださる何もかも包み込むやさしさに溢れた方です。
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大きな想いが込めれれた場所は そこにいるだけでその想いとひとつになれるような気がしました。
陽射しの中の蓮笑庵も素敵でしたが 夜のとばりが下りるころの景色もうつくしくて
時のたつのも忘れてしまうほどでした。 
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福島は 本当に素晴らしいところ。
それぞれが それぞれの場所で それぞれの想いを胸に日々を生きている。
福島に寄り添い学び 日々の暮らしを紡いていく 
ここ愛知でそんな日々を送っていきたいと改めておもっています。

折しも 私たちが福島へ出発した日の早朝 フランスで起きたテロ。
遺族となった方々の哀しみと テロが起きた原因。
今の便利で 一見快適な私たちの暮らしと原発事故のこと。
ちょっと乱暴かも知れないけれど根っこは同じことなのではないかと思ったりしています。

矛盾に満ちた世の中で 矛盾に満ちた私は日々を紡いでいる 
そんなことを忘れないために私たちはこの活動をしているのではないかとおもうのです。
と大変個人的な感想でのしめくくりになってしまいましたが
長い報告記事をお読みくださりありがとうございました。
それでも ここでご報告したことはごく一部。
とても言葉にすることができない想いが溢れる旅でした。
それはキャラバンに参加したメンバーそれぞれが感じていること。
近々 福島キャラバン2015の振り返り兼ねた報告会を予定しています。
開催日が決まりましたら ご案内しますのでそちらへのご参加もお待ちしています。


蓮笑庵さんHPは→こちら
つながるかもすプロジェクトfacebookページは→こちら