2016年7月28日/9月29日/10月27日/11月24日 14:00~16:00
※9月第4週はお彼岸のため第5週に開催します。
使い慣れたものがございましたらご持参ください。
写経の心
「写経に興味はあるけど、私は字がへただから」「筆を持つのは苦手だから」とためらう人が意外と多く見うけられます。写経は、心をこめて丁寧に書写すればよいのであって、文字の上手下手は、あまり問題ではありません。写経はそもそも仏道修行であって、人々に仏道をひろめ、大願成就を祈ることから始まっているものだから言えることなのです。
わが国での写経の歴史は、日本書紀に、「書生を聚めて、始めて一切経を川原寺に写す。」とあり、その後、聖武天皇のころ、写経司を任命し、これら専門のものが書写して収蔵し、また、諸国の国分寺等に配布されました。それがおそらく平安時代ごろから修行の為や、病気平癒、先祖供養など祈りや願いを目的にした個人的写経が始められたようです。
このように写経には長い歴史があり、多くの人の信仰生活に心のやすらぎを与える糧となってきました。それは身と心を調えて行う写経の心が、そのまま仏さまの教えの心に通うからにほかならないのです。そしてこの写経の心は、時代を越えて、道を求むる人にとって大きな心の支えとなりました。
現代に生きる私たちは、写経によって静かに落ち着いた時間を大切にするとともに、祈りや願いを生活の中に活かしていく一つの証としたいものです。
『般若心経』は短い経典でありますが仏法の大意が述べられており、書きやすいお経ですので、初心の方にはこの写経をおすすめいたします。(曹洞宗 公式サイト 曹洞禅ネットより転載)