このところ、自分が住む地域の歴史を知りたいと、
神社やお寺、祠、旧家などを訪ね歩いています。
が、なかなか捗らず。
神社にあった大木の話が、いつの間にやら
針葉樹の生垣をくぐり抜けて紛れ込んだ劇場の活気や
サーカス団に同行したラクダや象をそ~っと覗きにいった時の話になったり。
落ち武者が刀を寺に預け、僧侶になった話。
伊勢湾台風で倒れたマツ並木の話。
嫁入りの時に植樹した桜のこと。
鼻緒が切れてしまうほど歩いて通った隣村の芝居小屋。
村の祭りの賑わい。
ホタルなんて、どこにでも飛んでいて、
今はその形跡さえもない小川で魚を獲った日々。
話しても聞き手も楽しくて、ついつい話に花が咲いてしまっています。
どこに行かなくても、モノはなくても、
子どもも大人も、何て豊かに暮らしていた。
こんな普通の人たちの普通の姿を
ちゃんと後世に遺さねば、と変な使命感に駆られています。