2008年08月

愛知県芸術選奨文化賞の受賞記念の

五條園美先生のリサイタルに行ってきました。

同行予定だった夫に急用が入った為、母子子子子の5人での鑑賞です。

 

春に、お寺に何度も足を運んでくださって、

こどもたちのお稽古をしてくださった五條先生の舞台ということで、

この日を、家族揃って楽しみにしていました。

お稽古の時とは、まるで違う五條先生の姿に、

「幾島みだいだね~」と次女が耳打ちしてきました。

発表会で、こどもたちの着付けやお化粧をしてくださった美佳園さんの姿に

思わず「篤姫みたい」と呟く長女。

その間で、姉妹だな~妙に納得する私でした。

 

最初は、初めての日舞の舞台に釘付けだったこどもたちも

長時間の鑑賞は、やはり無理で、途中で会場を出て、

モニターを眺めたり、友人の赤ちゃんと遊んだり、

能面をつけて、何やら怪しい踊りをしたりして過ごしました。

2008-08-23 15:39:18

まあ、4人連れにしては、というより想像していたよりは、

ゆっくり舞台も観ることができて、

雰囲気だけは味わうことができたので、満足満足スマイル

園美先生、美佳園さん、素敵だったな~




義兄が住職をつとめているお寺での施食会でした。

前住職(義父)の7回忌の法要もあったので、

普段は不在にしている、お寺の掃除や準備のために、前日から現地入りです。

裏山には竹林があり、山の斜面にはお墓が広がる昔ながらの山寺の風景が残るお寺で、

いつ訪れても時間の流れが、ゆるやかです。

2008-08-23 14:57:16

井戸水は冷たくて、水遊び気分で、掃除のお手伝い。

2008-08-23 14:59:39

前夜泊った宿で、お土産にいただいたノコギリクワガタと遊んだり、

トンボ捕りをしたり、古い町並みを散歩したり、

疲れると、畳の上でイモムシごっこをしたり、

2008-08-23 15:01:17

ちょっと遊びすぎて、法要が始まる頃には、眠気に襲われていた次女と三女でしたが、

お盆の忙しさのなかのホット一息、

田舎のおばあちゃん家に遊びに来たような一日でした。

 

檀家のおばあちゃんたちは、この20数年間、年に数回お寺にやって来る夫のことを

孫のように思っているらしく、妻の私のこともとてもかわいがってくださいます。

そして、年に数回しかお邪魔しないひ孫(?)の成長も、とても楽しみにして下さっています。

「砂糖とはちみつに丸めて可愛がってあげるよ~」などというお言葉をいただいて、

末娘は、とても怖がってしまいましたが(笑)。

 

我々夫婦は、働き者の義母に見つかったら、怒られるね~なとどいいながら、

裏山に登り、若い竹を取ってきて、小鉈とノコギリで加工。

26日のお泊り会の夜のきもだめしに使う、

ちょうちんをぶら下げる竹ひごを作成しました。

それにしても、ここの山寺できもだめしやったら、怖いだろうな~

ココでは、隠れて待っている大人のほうの肝が試されるな。

 




今年4日目、夜施食を入れれば、10日目のお施食。

この日だけは、普段はあまりお目にかからない

遠方にお住まいの檀家さんも、たくさんお参りにいらっしゃいます。

嬉しいことに、今年は、子どもさんの姿が多くて、

本堂には、入りきれない子どもたちが、砂利で砂遊びをしたりしていて、

のんびり、賑やかなお施食でした。

こどもたちが、遊びに来る感覚でお寺に来て、

何だか良くわからないけれど、

じいちゃん・ばあちゃん・とうちゃん・かあちゃんが手を合わせている。

そんな大人の姿を子どもの時の記憶に留めておいてもらえるといいな~と思います。

1年ぐるっと廻ったんだ、と感じる日でした。



夫実家寺の精霊送りのお手伝いに行ってきました。

お寺には、盆の送り火の日には、夕方から夜にかけて、

近所の方が、精霊送りのお参りにいらっしゃいます。

本堂に上がられる方だけでも、毎年300~400人。

 

私たちが結婚した当時は、朝から義父母の兄弟が続々と集り、

まるでお祭りのような雰囲気にワクワクしたものです。

義父が亡くなり、おじおばも年をとり、

今は、義兄弟や甥姪たちが大集合するようになりました。

 

嫁の立場以外に、叔母として、義妹としての役割も増え、

ワクワクばかりもしていられないのですが、

ちょっと離れた土地で暮らす私にとっては、この日にしかお目にかかれない方も多く、

近所に住んでいたときにお世話になったおばさんと、

一言二言ことばを交わすことができたり、

お寺が経営している保育園の手伝いをしていたときに出会った

こどもたちの成長した姿を見かけたり、という楽しみも増えました。

 

ところで、息子は、この日を地獄の日と呼びます。

夕方から夜にかけての4時間余りのお勤めに参加させていただくことを

罰当たりにも、こう呼ぶのです。

今年で3年目。

1年目は、初めてのことに意気揚々でしたが、

クーラーのない本堂で、着物を3枚着ての4時間の読経は、

暑さも長さも想像以上だったらしく、途中でやめたいと涙が出てきそうになりました。

終った時はヘロヘロ、声はカスカス

「もう、いやだ~」と、夕飯の途中で眠ってしまいました。

2年目は「絶対やらない」と言い張り、周囲を困らせました。

それでも、親兄弟、従兄弟たちやおじさん・おばさん、周りのみんなにおだてられて(笑)、

何とか、お勤めすることができました。

3年目の今年は、朝から口数も少なく、

従兄弟たちも心配するほど、もの静かでしたが、

「絶対やらない」と暴れ出すこともなく

しっかりと最後までお勤めをすることができました。

2008-08-20 09:24:19

この時期、父を僧侶にもつ子どもの中では、唯一の男の子である息子は、大活躍です。

猫の手も借りたい義兄ふたりと夫の、助かっている、頼りにしてるよ、

という気持ちが伝わるのか、

紆余曲折あっても、最後は、きちんとお勤めをしてくれて、

我が息子ながら、よくやったと思います。

大人と同じ仕事を、同じ土俵で任せてもらえることは、大変ではありますが、

それが終った時の達成感を味わうことは、そうそうできないことですから。

 

3人の妹たちにとっては、この時のお兄ちゃんは、相当カッコイイ!らしく、

本当は、自分たちも本堂でお経の係りをしたいのですが、

その思いは飲み込んで、従姉妹のお姉ちゃん達の姿を見よう見まねで、

マコモのお預かり係をしたり、お茶碗を運んだり、伝言係をしてくれます。

この様子をみていると、お祭りのようでワクワクしていた15年前から、

世代が少しずつ、シフトしていて、

大学生・高校生になった姪・甥たちの姿が何とも頼もしい。

 

この時期、こどもたちは、普段の暮らしの中で、

父母だけでは、伝えきれないことを

たくさん、学ばせてもらっているのだな~と思うのでした。

 




朝、棚経に出かける夫と息子を見送ると、

娘たちと一緒に、お盆シゴトをこなす日々。

2008-08-14 07:56:49

今日は、墓施食(はかせがき)の後、

九万九千日(くまんくせんにち)のお参りがありました。

九万九千日(くまんくせんにち)とは、

この日にお参りをすると、99000日分の功徳があるといわれている

(こういう言い方は、安易で嫌われそうですが)何ともお得な日なのです。

 

一昔前までは提灯まつりという地域のお祭りとして、

たくさんの人が集まり、盛大に行なわれていたのだそうです。

総代さんが、そのころの提灯を倉庫から出して下さいました。

まるで知恵の輪のようになってしまった電気コードを解いて、

境内地に吊るす作業は、思いのほか時間がかかり、

汗だくになりながらの準備でしたが、

提灯に明かりがともった境内は、まさに日本の夏です。

2008-08-14 06:45:52

今年は、護摩を焚いて、願いごとのご祈祷もしました。

火は、敬虔な気持ちを湧き上がらせるものなのか、

みなさん真剣な眼差しで、護摩供養の様子を見守っていました。

2008-08-14 06:50:46

九万九千日の様子は、てらてらをご覧下さい。

 

当日にしかできないことが多い上に、事前に準備可能なことにも手が回らず、

予想通りのドタバタ状態を、毎度のことながら、たくさんの方々に助けていただきました。

何かを始めることはパワーのいることですが、

始めたことを続けていくには、勢いだけではどうにもならず、

何でこんなことをするのだろう?と、ふと考えたりすることもあります。

その答えのひとつが、

わたしたちが、この土地に魅力を感じていて、

30年後も魅力のある土地であって欲しいと願っているから、ということでしょうか。

この地で育つ人たち、この地に帰ってくる人たちにとって、

魅力的なお寺でありたいと思っています。

お寺を盛り上げようという気持ちで始めた、小さなお寺の小さな行事ですが、

ここでしか出会わない人がいて、

ここで、新たな出会いが生まれるなら、

それだけで意味のあることではないかと思います。

とにかく、続けていくしかないぞ、と思っています。

 

家族とか、仕事仲間だとか、学校の友だちとか、

子育て仲間だとか、幼なじみだとか、同世代だとか、檀家とか・・・

様々な繋がりがあるけれど、暮らしの土台になるのは地域、

その土地に力をもらって暮らしていきたいと思うのです。

 

今年で2年目のこの行事、檀家さん以外にも、たくさんの方々が、いらっしゃいました。

仕事帰りに駆けつけてくださった方、里帰り中のひと時に足を運んでくださった方、

本当に嬉しいことです。

 

 

お参り後の花火も終り、後片付けも済んでからのひととき、

夕飯作りから後片付けまで一家総出でお手伝いくださったご家族と

息子の友人ともに、ほっと一息。

核家族×3+αの構図は、親戚一同が、集ったようでな光景でした。

 

知らない土地に、ひょっとやってきて、

ゼロから始めた我々にとって、こういう繋がりが何よりも嬉しいことで、

何よりも大切にしなければならないものだと思っています。

 

突然現れた新参者の思い込みで始めてしまったことに、

周りの人を巻き込んでいるのかもしれない、と思いながらも、

そのわがままに、お付き合いくださり、お手伝いくださる方々に恵まれていることは、

本当にあり難いことです。

 

我が家のお盆はまだまだ続きます。




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