迎春 平成丁酉29年



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明けましておめでとうございます。

今年も皆さまが心穏にそして安心して暮らせる年になりますよう祈念申し上げます。

 

昨年も、平田寺ではたくさんの行事が行われました。

お正月の大般若・初観音に始まり、毎月の「恩田の集い・マルシェ」、二月からは「こども食堂」も開始。お盆の行事、黒池龍神大祭や坐禅会、太極拳、講演会、演奏会、上映会、日舞、料理や英会話の教室、おむつなし育児などなど、本当に様々なことをやってきました。

その中でも、私が特に印象深く思い返されることは、十月・十二月に行った『大地の再生講座』と『佛前結婚式』です。

『大地の再生講座』では「杜の園芸」代表・矢野智徳さん指導の下、参道・境内・駐車場に水脈(簡単に言えば、空気と水の通り道)を設置。杜の園芸のスタッフさんを含め、講座に出席された総勢二十数名の皆さんが、まるで働きアリのように休むことなく、一人一人が自分のやるべき仕事・役割を見出し、朝六時から夕方七時ごろまで水脈作りに従事されました。

そして、水脈設置の効果は数時間後には、参道の紫陽花・境内のこならに顕著に現れ、元気なくしおれ気味だった葉っぱが、葉先を空にむかってピンと立っていました。

今後、どのような変化が起きてくるのかとても楽しみです。

 『佛前結婚式』は、一昨年九月に開催された、看取り士・柴田久美子さんの講演会にお手伝いで参加されたことがご縁でお二人は出会い、そして結婚の運びとなりました。

「出会いの場である平田寺で挙式をしたい」「私達らしい、手作りの披露宴にしたい」と相談をいただき、勿論快諾。六十名近い参加者があったにも拘らず、料理も会場設営も全て仲間たちで作り上げ、本当に心温まる素晴らしい式でした。

 

この様に、いろいろな行事をやっています。「楽しいから」ということもありますが、ほとんどの行事が、より多くの人に伝えたい・知ってほしいメッセージを持っています。将来が不透明で不安な現在、これまで当たり前だと思っていたこと…常識や、お金や経済に偏り過ぎた風潮に対して、今一度立ち止まって考えなければならない時がすでに始まっています。

今回の結婚式がそうであったように、百万も何十万もお金をかけるのではなく、心ある仲間が知恵と力を合わせれば、様々な困難を乗り越えて、素晴らしいことが成し遂げられるはずです。

 今後も、檀信徒の皆さんの積極的なご参加をお待ちしております。

 

今年の干支は、「丁酉(ひのと とり)」です。

「丁・ひのと」は、盛んという意味と同時にやや盛りを過ぎた時期に向かうことを表しています。丁の一画目の「一」は従来の代表的な動き、主流の持続を意味し、二画目「Ⅰ」

はこれに対する新しい、あるいは反対の動きを意味し、新旧勢力の衝突を表します。

「酉・とり」は酒甕を表し、かめの中に溜まっている麹の発酵・熟成を表します。そして昔から新しい革命勢力のつくられることを表します。

はてさて、いったいどんな一年になることやら、心して歩んでいきたいと思います。

 

平成二十年七月に発行した寺報で、「北名古屋市で一番大勢の人が訪れるお寺にしたい」と言いました。平田寺に晋住して間もなく十年、このささやかな夢は、確実に叶えられつつあるようです。

本年も宜しくお願い致します。