徳川美術館で開催中の企画展
「源氏物語絵巻に挑む」を観覧してきました。

国宝「源氏物語絵巻」の模写を手がけたのは、
東京藝術大学日本画第3研究室のみなさん。

写真に撮った絵を、トレースするのではなく、
残像を写すというやり方で、下絵を描くことから始めるそうです。
国宝ですから「源氏物語絵」を直に見ることができるのは、年にたった3回。
それも、1回20分という短時間で、その微妙な色合いを決定しなければならないそうです。
褪色した部分、ひび割れたところ、数百年を経て変化した絵巻を、
様々な手法を使って、今、見えるがままに表現する。
画材や筆にも細心の注意を払い、
目に見えないような細かな部分まで、気の遠くなるような過程を経て仕上げていくのだそうです。
1枚の絵を完成させるのに1年の月日を費やしたそうです。
模写を経験することによって、平安時代の絵師たちの技術や息遣いに触れることができるそうです。
想像するだけで、ため息が出ます。

こうして出来上がった絵が、徳川美術館にて一挙公開中。
模写とはいえ、その華やかな絵巻にぐるると囲まれて何とも言えな気分でした。

絵については、全くちんぷんかんぷんですが、
どんな状況で、どんな人が、何を思いながら、手がけたのかと想像するのが楽しかったりします。
美しいものを「綺麗だな~」っと、ただ、ただ眺めるだけでも心が洗われます。
美術館って、慌ただしい日常を忘れるには、とてもいい場所ですね。

企画展「源氏物語絵巻に挑む」は、12月11日まで、徳川美術館で開催中です。
国宝「源氏物語絵巻」各場面の特別公開期間は、

「柏木(三)」11/12~11/27
「横笛」11/29~12/11
「宿木(一)」11/12~12/27
「東屋(二)」11/29~12/11


そして、この日のもうひとつのおたのしみ。
観覧後に、ランチをいただき、徳川園を散策しました。
ご一緒してくださった堀文の真珠美さん、ののじ屋の菜月さん
さすが、お二人ともしっくりと着物を着こなしていらっしゃり素敵でした。


着物でそぞろ歩くには、最高の季節。
紅葉と着物は本当に良く似合います。

徳川美術館HP